自分旅行社 気まま添乗員のひとりごと。

元気になりたい自分探しの旅。

Talking:第2回「教える仕事」をしてみたい人へ。~「独立」することのメリット・デメリット3つ~

「教育は百年の計」だれか言いましたよね。

ランドセルより小さな幼児さんが、

「おう先生、俺、大学の英米学部に合格したでえ」なんて、

ヒゲ面で登場して初めて、小さいうちに英語だけでなく、

勉強に対する考え方の、

基礎をしっかり教えてきてよかったと思うのです。

彼らの成長成果を見るには、相当長生きしなければ。

ここまで来るのに10年以上かかっています。

「教える仕事」をしてみたい人へ。

あなただけにこっそり教えます。

「独立開業」することのメリット、デメリット。

(第1回は雇用される立場での、お話でした。)

参照。

 

kotukotumajime.hatenablog.com

 

 「独立」して教室運営をしていくことのメリット・デメリット

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一人ひとり個性を大切に

「独立」することのメリット

⑴ 生徒のレベルに合わせたクラス編成、学習計画が作れる。

大手フランチャイズのクラスレッスンは、

一律同じ学年は同じレベルで、決まった教材で教えます。

 

特に中学生は、

中間・期末試験の関係から、

教科書に沿った内容にこだわる生徒さんもいて、

一つの単元につき1か月、

一つの文法を2か月かけて、というカリキュラムがあります。

 

数学(小学生は算数)が弱点教科のお子さんなどは、

「英語ばかり勉強していられる時間がない」とまで。

 

彼らに時間的余裕がないことは本当です。

 

高校受験、中学受験、統一テスト、

学習塾か進学塾か、

教育費には頭の痛い親御さんもいらっしゃるでしょう。

 

独立してよかったと思うこと。

 

生徒の定着度合いによって、

「ここまででストップ」を、

よくできる生徒に言わないで済むこと。

 

「覚えられなかったところをもう一回、

一緒に勉強しよう」と伸び悩む生徒に声かける時間ができたこと。

 

普段の学校の勉強より、

実践の資格や模擬テストに高得点を出す生徒が増えたのは、

レッスン内容の改善に取り組んだ結果?

いえいえ、生徒たちが自分たちの空いている時間で、

レッスン時間以外にも教室に通ってきてくれて、

私と一緒に自習していたからです。

 

「教えかた」と、「教える内容」は、

連動しているようで、全然違う。

 

「教える仕事」がしたい人は、

あなたにしかできない「教えかた」を、

研究して確立すること。

すごく大事です。

これだけは、誰にも教えてもらえない、

あなただけの技術です。

 

フランチャイズから独立後、

まず手入れをしたのは、

教材とレッスン内容。

たくさんの生徒を一つのクラスに詰め込まないこと。

一人一人、個性を尊重して「教えかた」を変えること。

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素敵な人財を育てる仕事。
⑵ 生活時間を削ることなく、教室準備が可能である

ダブルワーカーなので、日中の仕事でも都合が悪くなったら、

生徒や保護者とラインでやり取りして、

振替レッスンや補習時間を柔軟に変更対応できます。

 

これは生徒・講師双方にとって、

とても良いことで、

2泊以上の宿泊を伴うツアー添乗員の仕事、

月末月初に残業を余儀なくされる普通の会社の事務仕事、

といった日中のダブルワークの一番忙しい時期に、

そこだけその仕事に専念できる、

 

レッスン前後も少し遅らせたりはやめたりすることで、

家事や介護関係の家庭の用事が、

ストレスなくこなせるというメリットにつながります。

 

当時、お年寄りが認知症の徘徊で、

近隣の山中に入ったきり、

行方不明という案件が増えている中、

 GPSを身に着けることを拒否して散歩に出る姑を、

認知症の徘徊から発見してくれるのも、

わが教室の関係者の皆さんでした。

これは心から感謝です。

 

生徒のほうも、家族行事や定期テスト

学校行事やクラブ活動の時間との、

「先生この日は、ほかの日にできないかな」

バランスの相談が、しやすくなります。

 

win-winの関係でいられる教室は、

メンタルの弱い生徒にとっては「安らぎの場所」となり、

介護退職で苦しんでいた私にとっては「生徒と一緒に成長できる場所」

となりました。

 

⑶ 新しい試みに常に挑戦できる環境である。

組織に所属していてはできないこと。

上層部の許可なしに、新しい「教えかた」を自己裁量で行うことはできません。

 

単語が覚えられなくてテストを嫌がる生徒に、

マニュアル通りの単語テストなど無理。

 

私なら電子辞書を貸して、

いきなり長文を読解してもらいます。 

 

同じ単語ばかり調べていたらいやでも覚えるでしょう。

電子辞書には「ヒストリー機能」がついていて、

ついさっき調べた単語、

再度調べることになっても、

イライラしなくて済みます。 

 (昔の私はまだ紙の辞書時代で、イライラ苦労してました)

 

コロナ禍のなか、

教室に通うことを怖がる生徒さんも含めて、

私のほうから積極的に親御さんたちに呼びかけて、

Skypeによるオンライン授業を始めたのも、

新しい試みの一つです。

 

Skypeにはチャット機能があり、

こちらで作成した教材プリントやCDの一部音声を、

チャットに乗せて送信することが可能なので、

事前に宿題として送っておいたりもできます。

 

小学校でコンピューター使用の授業がある子供たち。

 

パソコンのキーに触れる良い機会となり、

英語を習っているのか、

パソコンの使い方を習っているのか (笑)(笑)

「どっちも出来ればかっこいいやん」

 そういうことです。

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Skypeレッスン、楽しいな

「独立」することのデメリット

⑴ レッスン契約、法律関係はすべて自分で理解しておくこと

1期生、2期生、からの弟君、妹ちゃんを預かるパターンが多いので、

あまり気にしていなかったのですが、

 

英語を教えるサービスは、

エステやヨガ教室のような「役務サービス」に属します。

当然クーリングオフの制度もあります。

 

商品取引における法律関係の知識は、

なんとなくでも頭のどこかに置いておくべき。

 

モンスター親・モンスター生徒の対応や、

消費者センターの苦情対応は、

運営責任者がしなくてはならない仕事です。

 

クレームには2つの分かれ道があって、

一つは改善可能な要求であること。

もう一つは、

支離滅裂、無茶苦茶、どうしたいのか意味不明というやつです。

 

前者ならば論理的に解決できますが、

後者になりそうな生徒さんや保護者は、

独立した運営責任において、

入学希望者として来訪されても、

面談の時点で見抜いてお断りしましょう。

ご家庭の事情に振り回されない方針も守ります。

 

一人許せば、ほかの生徒さんのやる気にもマイナス影響します。

 

⑵ 100人中100人全員を完璧に教えることは無理。

私はカリスマ講師ではありません。

ご縁があって、

生徒になってくれた子たちであっても、

 

何人かは、オススメした学習方法を実行してくれないでしょう。

何人かは、勉強嫌いで、ケンカ腰で反抗するでしょう。

何人かは、宿題も復習もしてこないでしょう。

 

教室に来るときは、みんなそういうものです。

 

親は期待をかけすぎて、

子供の重力状態を重く重くする場合もあります。

親御さんの中にはかつて英語が得意、あるいは苦手だった方がいて、

本当は子供たちより自分たちのほうが勉強したい本音もチラホラ。

 

「だからどうなの」子供の反応は冷静ですよ。

親は親、自分は自分。

「教える仕事」は、

実は上から目線で「教える」のではなく、

生徒たち自身が「これから生き抜くために考える」のを、

「同じ目線で一緒に寄り添って 手伝う」仕事。

 

昔、英語難民だった私の経験した、

たくさんの「英語学習の壁」を、

遅かれ早かれ、生徒たちも乗り越える日が来ます。

 

学習の主役は生徒さん。

講師は「縁のした」とか、

「道具係」とか、「わき役」でいいのです。

上手に活用してもらいたいですよね。

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困ったときに相談窓口はない?
⑶ お月謝未納、滞納でも生徒を教える事例がある

フランチャイズは前払い制度で、

未納滞納は、講師が建て替えで本部に入金することが義務でした。

 

私は当月回数分を次月初めに回収する方針で、

「教室に来た回数分だけもらう」にしました。

卒業月だけ、最終レッスンの日にもらえればいいと連絡しました。

 

月に何回も休む生徒さんは、

それだけ身につかないし、

「身につかなかった」と文句言えないですからね。

 

ダブルワーカーで私自身が忙しかったのもあり、

生徒が持参忘れなのか、

親御さんが忘れているのかだけ、

把握しておりました。

 

銀行引き落とし制度は個人事業主にはハードル高いんです。

当初は決済代行システムって、

一軒当たりの手数料が高くて。

 

集金袋に現金入れる方式で頑張っていました。

 

それで、ですね。

どうしても、未納、滞納があるのです。

 

ライン連絡などで親御さんにはお知らせしますが、

いつも同じ人が、「やらかす」想定です。

生徒として息子を送り込んでくれていたママ友達が、

「そんな親は教室から追い出した方がいい」

代わりに怒ってくれます。

 

彼女は長らく金融関係の会社員でしたので、

けじめの無い人物には腹が立つのです。

(いつも大事な時にいてくれて、ありがとう)

 

経済的な理由は親御さんの事情というもので、

離婚、引っ越し、転勤、法事の出費、

だから子供の習い事に関して、

支払いの優先順位が低くても良いわけ、ないのですが。 

 

こどもの英語学習は中断してはいけないですわ。

教育環境の悪化は、将来の貧困につながると怖いですから。

こどもに罪はありません。

 

う~ん、「損して得をとれ」というか、

「損してでも子供たちの将来を守れ」というか。

 

おかしな正義感でリスクを取ってしまう、

私のいけないところ。

この教室に、

将来英語が必要だと来てくれた生徒たちのことは、

預かる私に責任がありますものね。

 

このデメリットは、私だけが感じているのかなあ。

上手な運営者は、こんな苦労は感じないのかも。

 

だから、そろそろ体力の限界を感じた頃から、

 

お預かりする生徒の人数を減らす方針に切り替えました。

 

在籍の子たちが卒業するまで、

新しい紹介や口コミで来られる方には申し訳ないですが、

いい加減な「教えかた」をしたら、

すぐに生徒たちに察知されますから。

 

生徒さんは、「この人は本当に自分を教えてくれるのか」

すごく敏感です。

 

「教える仕事」を楽しめる人は、

知力・体力・観察眼を持っている人。

 

まずは3年、頑張ってみて。

 

 

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